エホバの証人が子供にムチをする3つの理由【私の体験談】

エホバの証人って、子供にムチをするって聞いた事があるんだけど本当なの?なぜ子供にムチをするの?

こんな疑問にお答えします。

この記事の内容

  • エホバの証人が子供にムチをするって本当?
  • 子供にムチをする3つの理由
  • 私のムチ体験談

この記事を書いてる人

  • 両親は熱心な信者
  • 生まれた時からエホバの証人の家庭で育つ
  • 12歳で洗礼、18歳で協会内の資格を持つエリートになる
  • 24歳の時に排斥(破門)

エホバの証人が子供にムチをするって本当?

エホバの証人の親が、子供にムチをするのは本当です。

私は生まれた時から両親がエホバの証人だったので、私は生後6ヶ月の時からムチをされていました。6ヶ月ってまだ赤ちゃんですよね。

ムチはお尻を出して

ちなみにムチと言っても、エホバの証人の場合は物差しでペチペチと可愛くお尻を叩くというものじゃ無いんです。

我が家の場合、ゴムホースがムチ。しかもズボンもパンツも脱いで、本当にお尻を出して思いっきりムチされていました。

なぜムチするの?

でもなぜ可愛い我が子に、ムチができちゃうか疑問ですよね。その理由を考えてみましょう。

子供にムチをする3つの理由

エホバの証人の親が、子供にムチをするのには3つの理由があります。

  1. 聖書の教えだから
  2. 出版物による教育
  3. 集会・大会での教育

順番に見ていきましょう。

1.聖書の教えだから

エホバの証人は、聖書という書物をエホバという神が書いたものだと信じています。

今から3000年ほど前に書かれた聖書には、子供にムチをするようにと書かれているんです。

『むちを控える者はその子を憎む者である。子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる』箴言13:24

エホバの証人の場合、聖書のこの言葉をそのまま現代でも解釈して受け止めているんです。その為、私の両親は文字通り私にムチをしていたんです。

2.出版物による教育

聖書に書かれているからって、聖書を信じている世界中のすべての人が子供にムチをする訳じゃないですよね。

じゃあ、なぜエホバの証人は子供にムチをするのかと言うと、「ものみの塔」や「目さめよ!」という信者向けの出版物で、事あるごとにムチを推奨してきたんです。

子供の命そのものがかかっているのです。放任されるなら、神の恵みの外での死という結果にもなります。「ムチを加へざる者はその子を憎むなり 子を愛する者はしきりにこれを戒む」箴13:24

そうです。お尻をピシピシと叩く事を含め、自分の子供を正すために親が何でも手を尽くすことは、子供に対する本当の愛の表れです。

目ざめよ!1974 年10月22日号

子供の命を守るために、ムチが必要だと教えていますね。

この聖句から、子供にムチをするのは愛の表れだとエホバの証人は解釈しています。

エホバの証人は、聖書より出版物に書かれている事をより重要視する傾向にあります。ですからムチに関しても「聖書に書かれているし、出版物にもムチをしなさいと書いてある。じゃあ従わないとね」っていう判断になるわけです。

3.集会・大会での教育

聖書にムチの事が書いてあっても、出版物で薦められても、普通は子供にムチをする事なんてできないですよね。

ところがエホバの証人の場合、週に3回ある集会で、定期的にムチの重要性を何度も何度も強調されています。

人はすぐに忘れたり継続できない生き物ですが、定期的に繰り返し教えられることで「ムチをしないといけないんだ」と思い込むようになります。

エホバの証人の集会には、子供たちもたくさん参加しています。

普通3歳くらいの子供って、全然じっとできないですよね。そんな子供が、2時間も椅子に座って、親の宗教の難しい話を聞くとか普通は無理ですよね。

でも集会に行くと、子供たちはちゃんと前を向いて話を聞いています。

その理由は、大人しく座っていないとトイレに連れて行かれてムチされるからなんです。だから子供たちはみんな眠たくても動きたくても、必死にじっとしています。

初めて集会に連れてこられた一般の人は、そんな子供たちを見て「この子たちすごい!!」と思ったりします。「こんなにお行儀の良い子供見た事ないわ!うちの子供たちとは全然違う!何でこんなにお利口なんですか?」ってなる。

子供の頃のムチ体験談

私は生後6ヶ月の頃から、ムチされるのが当たり前の環境だったので、小さな頃から集会では2時間ちゃんと前を向いて話を聞けました。

それでも家では毎日のようにムチされていました。例えば、一度で親の言う事が聞けなかった時は必ずムチでした。

一度で言うことを聞かなかった時

子供の頃、特に小学校に上がる前なんかは、遊んでいる時間がある一番楽しいですよね。

私も一般家庭の子と同じように、おもちゃなどで遊ぶのが大好きでした。でも、そろそろ奉仕(布教活動)に出かける時間が迫っています。

母

『ただしくーん、そろそろお片付けしなさいよー』

子供はそんな事を言われても、なかなかすぐにはできません。

だって、もう少しおもちゃで遊びたかったりするじゃないですか。するともう一度、

母

『ただしくん?聞こえたー?』

って声が聞こえてきます。

たけちゃん
たけちゃん

「うん、分かったー!今からお片付けするー」

でも子供ってお片付けしながらも、うっかり途中で遊んでしまったりしますよね。すると母親が目の前に立っているんですよ。

母

『ただし!聖書持ってお母さんの所に来なさい!!』

これでもう、99%ムチ確定なんですよ。あちゃー!とか思うんですけど、時すでに遅しです。

母

『お母さん、さっきなんて言った?

たけちゃん
たけちゃん

「お片付けしなさいって言った」

母

『そうよね、そのあと時間あったけどお片付けちゃんとしてた?』

たけちゃん
たけちゃん

「・・・・・・・」

母

『お母さん見に来た時、まだ遊んでたわよね』

たけちゃん
たけちゃん

「・・・・」

「いや違うんだよ、片付けてたんだけど途中で‥」とかここで言ってしまうと、口答えをしたと判断され、もっとムチの回数が増えます。

聖書を開いて

母

『一回でお母さんの言う事が聞けないっていうのは、「不従順」って言うのよ。親に反抗してるっていうことなの。

じゃあ聖書開いて。エフェソス6:1を開いて読んでみなさい』

何度も何度も、ムチの度に開かされている聖句。わざわざ文字を読まなくても空で言えてしまいます。

たけちゃん
たけちゃん

「・・・子供たちよ、主とむすばれたあなた方の親に従順でありなさい・・」

母

『何て書いてあるの?』

たけちゃん
たけちゃん

「親に従順でありなさい、って書いてある」

母

『そうよね、従順って何回で聞く事だっけ?』

たけちゃん
たけちゃん

「一回で聞くって事」

母

『そうねー。でもさっき一回でお母さんの言う事聞けなかったよね。従順じゃなかったよね。それってお母さんも悲しいけど、誰が一番悲しむと思う?』

たけちゃん
たけちゃん

「エホバ」

母

『そうよね、エホバは親に従順でありなさい!って聖書の中で書いてあるわよね。お母さんの言う事を聞かないって事は、エホバの言う事を聞かない事と同じなの。

そしたらハルマゲドンの時に、滅ぼされてしまうよね。お母さんと一緒に楽園に行けなくなってもいいの?

じゃあ次は箴言13:24開いて読んでみて』

たけちゃん
たけちゃん

「むちを控える者はその子を憎む者である。子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる」

ああ、もうここまで来たらムチ確定だなぁって毎回思うんですよ。

母

『ここに何て書いてあるかしら?子供を愛する者はどうするって書いてあるの?』

たけちゃん
たけちゃん

「・・・懲らしめる」

母

『そうよね、子供の事を本当に愛しているなら、従順にしなかった場合は懲らしめる様にってエホバは言われてるわよね』

たけちゃん
たけちゃん

「・・・」

母

『じゃあ、今回不従順で言うこと聞けなかったって事は、どうしたら良いと思う?』

ここで「ムチ」と言えば3回で済みます。でも何とかムチを逃れたい。子供心に一生懸命考えるんです。

たけちゃん
たけちゃん

「・・・次からは絶対ちゃんと一回で言うこと聞く。絶対に聞く。お母さん、ごめんなさい。」

こんな時はもう、消え入りそうな声です。

母

『そうね、毎回お母さんの言うことは一回で聞かないとダメよね。でも、昨日も一回で言うこと聞けなくてムチされたわよね。

どうしてだと思う?』

ムチなんですよ、もう母親の中では決まってるんです。

お母さんの言うこと聞かなかったらムチ!眠たい時とか子供は言う事聞けなかったりするけど、そんなのは関係ないんですよ。

母

『まだ分からないみたいね。じゃあ、箴言22:15を開きなさい。そこになんて書いてあるかしら』

たけちゃん
たけちゃん

「‥愚かさが子どもの心につながれている。懲らしめの杖がこれを断ち切る」

母

『昨日も早く寝なさい!ってお母さん言ったのに、一回で聞けなくてムチされたわよね。今日も一緒よね。それは愚かさが子供の心につながられてるからって書いてあるわね。

じゃあ、どうしたら良いって聖書には書いてあるの?』

たけちゃん
たけちゃん

「・・・」

言いたくないんです、ムチって分かってるけど言いたくない。

でもだんだん戦況活動に行く時間も迫ってくるし、母親もイライラしてきます。

母

『早く言わないと、あれがどんどん増えていくのよ』

それってもう、ムチしか答えないやん。泣きながら『‥ムチ』っと言わされて万事休す。

ムチの方法

母

『じゃあ、ムチ取ってきなさい』

そう言われた幼い私は、ヒクヒクと泣きながら押し入れからゴムホースのムチを持ってきて母親に渡しました。

ちなみにムチの時、泣き叫んだりなかなか泣き止まなかったら、それは反抗的とみなされて更にムチが増えます。

私の場合はムチを取りに行く時、洗面所からタオルも持ってきていました。

タオルで口元を押さえてたら、というか噛んでたら泣き声は漏れないじゃないですか。それくらい本気で痛いんです、悶絶するくらい痛い。

たけちゃん
たけちゃん

「ねぇ、何回なの?ねぇ、今日は何回なの?」

ムチの回数が3回か5回か10回で、される時の心構えも全然違うんですよ。

そして自分でズボン脱いで、お尻出して座布団の上にうつ伏せになります。

たけちゃん
たけちゃん

「お願いします」

我が家の場合は、必ずお願いしますって言わないとダメ。

そしてやっぱり少し反抗したからムチ5発!

ゴムホースですよ あのしなる。あれを大人の力で力一杯振り下ろされる時って、『ひゅん』ていう独特の音が鳴るんです。

そして、ズシー!!

お尻に激痛とも閃光とも言えない痛みが走る!もう、めちゃくちゃ痛い!お尻に直だから本気で痛い!

5発されたら5本お尻にミミズ腫れができます。(これ本当にミミズみたいに膨らみます)

そして我が家はムチされた後 、泣きながらでも『ありがとうございました』と言わないといけないんです。

しかもすぐに泣き止まないといけないから、必死にタオルを顔に当てて声を押し殺して泣いていました。

すると母親に、ぎゅーっと抱きしめられるんです。

母

『お母さんは あなたが憎くてムチしてるんじゃないのよ。ただしもお利口さんになって、家族みんなで一緒に楽園に行きたいでしょ?』

子供には親しかいません。子供は親にどんなにムチされたとしても、5分後には『おかーさーん!』て甘えに行ってしまいます。

子供ってそんなものです。

親は真剣そのもの

でも親も真剣なんですよ、聖書にそう書いてあるからその通りにする。そう集会でも教えられてるから、自分たちとしては「言われたことを守っているだけ」なんですね。

生後6ヶ月の我が子にムチをする時は、すごく躊躇(ちゅうちょ)したし震えたと言ってました。

ただその時も、エホバから私たちの『信仰』が試されてると感じたみたいです。

ムチしてこの子をいい子に育てる!それが私の使命だから!

それが子供に対する愛の表れで、神が喜ばれる事だと本気で信じていました。

ムチをされている子供は、みんなめちゃくちゃお行儀の良い子になります。それを見て、親はほっとする。集会に参加した一般の人が、子供たちを見て感動したのがきっかけで、エホバの証人に教えに関心を持つ、なんてこともよくありました。

エホバの証人が子供にムチをする理由のまとめ

  • ムチをするようにという聖書の教えをそのまま解釈しているから
  • エホバの証人の出版物で繰り返し教えられているから
  • 集会や大会でムチの重要性を繰り返し教えられているから
  • 集会に行くと子供たちがみんなお利口で影響を受けるから

私は大人になった今、親は親で一生懸命だったんだと知っています。

ただ、今でもこれを書いていると、あのお尻をたたかれる瞬間の空気感やとか痛みを、鮮明に思い出しますね。

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